夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「ヒチョルちゃんとぼく 3」ヒチョル チェン SUPERJUNIORの短編 EXOの短編


ぼくは考えが甘かったのかな。
でも、ヒチョルちゃんが男の子って分かったのも今で、ぜんぶぜんぶ追いつかないよ。
ヒチョルちゃんは男の子。
ヒチョルちゃんとは結婚できない。
ヒチョルちゃんはおっさん……
「……大体それはいつぐらいの予定?」
ぼくは顔を上げて砂の山をきれいに直したヒチョルちゃんに聞いたんだ。
「おう、それ聞いてどうすんだよ」
大きな手でトンネルもあけて行くヒチョルちゃんは茶色の髪がさらさらして本当に可愛いかった。
「それまでになんか……ある程度のことは……」
「ある程度のことってなんだよ。あんま無茶すんなよ」
ぼくもヒチョルちゃんのトンネルが通るように、こっちがわを少しほったよ。
「ねえ、いつぐらい?」
「さあ、三十過ぎぐらいじゃねえか」
あと25年はある……
生まれてこの四年間もすごく長く感じたから、結婚できなくても、そんなにたくさんヒチョルちゃんと一緒にいられるなら良いかなあ。
「分かった。じゃあそれまでで良いよ。ぼくヒチョルちゃんがおっさんになるまでで良いっ!」
ぼくは意を決してうなずいたんだ。人生はあきらめが肝心な時もあるから、このままヒチョルちゃんがほかの男に取られるより、ずっと良いんだ。
「いや、俺のことも分かってくれ。俺は女が好きだ」
「ええっ!?うそでしょ」
ぼくはまた広いってよく言われるおでこから青ざめたよ。
「お前は、男という性を自分の中で掘り下げた方が良いな」
「分かんないよ!子供なんだから」
ヒチョルちゃんが女の子を好きなんてぼくつらいよ。だってぼく男の子だよ。
こんなにヒチョルちゃんが好きなのに。ぼくのことは好きになってくれないの?
そんなのやだよ。男は泣いちゃだめだけど、涙が出るよ。
「ぼくヒチョルちゃんが好きだよ。男の子でも好きになってほしいよ」
かっこう悪いよ。ヒチョルちゃんの前で泣くなんて。涙を手でふくけど砂だらけだったから目に入ったよ。いたいよ。目と胸がすごくいたいんだ。
「チェン。お前今、自分勝手炸裂してるけど、それは許す」
大きな手を止めて、ヒチョルちゃんがぼくを見るよ。
「だけど、泣くなよ。園児だからまだかわいげあるけど、男は小学校低学年までがギリだぞ」
「分かってるよっ」
ぼくだってそんなこと分かってる。でもヒチョルちゃんにはこの胸の痛みは分からないんだ。かっこう悪くても自分に嘘はつきたくないよ。
「それにな、チェン。俺は女が好きだけど、お前が女みたいな見た目になれば、男でも好きになるかもな」
「え……」
ぼくは思わず泣きやんで、可愛いヒチョルちゃんを見たよ。
「え、ごめ、ちょっと良く分からなかった」
子供にも分かるように言ってほしいんだ。






つづく


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