「夢の続き67」ユノ×チャンミン
「ユノさん、映画出たいですか?」
「え!なに?」
今日は実習後で遅かったから、ユノがバイト終わりに買ってきてくれていた「サーモンクリームパスタ」を二人で食べていた。
まあ、これもクリスマス商品なんだけど。
「映画って言っても学生映画ですけど。でも映画祭に出したりするようなこともありますよ。多分完成は一年後とかになると思いますけど」
ぎょっとしていた顔のユノは、とりあえず口の中に詰め込んでいたパスタを食べきった。
「なんでそんなこと聞くの?」
「なんかユノさんを出したいって人がいるみたいです」
俺もつい沢山口に入れてしまう。これ、次バイトの時食べよう。
ユノが俺の顔を見てまた口に入れて、食べながら考えている。
「もし出たかったら、言っときますよ」
口の中のものが飲み込まれた。
「……チャンミンは?出てほしい?」
「いや、出てほしいとか出てほしくないとかはないですよ、特に。どっちでもいいです。知り合いでもないんで」
「あ、そう」
ユノが口元をゆるませて、ほっとした顔をした。
「俺は……出たくないかな」
「へえ、そうなんですか」
結構意外だな。ユノなら「出てみたい!」と言うのかと思った。
それで色々とまた何かあってなぜか俺まで出る羽目になってとか思ったけど、これは意外だった。
「そうですか。良かった良かった」
「なに?チャンミンなんか嬉しそうだけど」
「いえいえ、これ美味しいですね」
「うん、そうだね」
「そういえば、ユノさん。バイトないとき昼間何してるんですか?」
これずっと疑問だった。ユノが「え」と声をあげて頬を赤らめる。え、なになに、ナニしてんだ?
ユノが言いにくそうにもじもじしはじめた。
「あ、じゃあいいです。言わなくて」
まあ、この人も男だし、いろいろあるのかもしれない。
「え!ちが!ほ、本屋にいるんだよ!」
「ああ、本屋。本好きなんですか?」
これは意外にもほどがあるな。
「うーん。すき……なのかな。色んなことが書いてあるから。結構長い時間いることもあるよ」
「おススメは何ですか?」
「え!」
また真っ赤になってもじもじしはじめた。
「あ、じゃあ言わなくていいです」
まあ男だからな。本屋には色んな本が置いてあるしな。
「あ、いや!その……最近は、
…………野ねずみが、冬支度に……食べ物を蓄えるやつとか」
そんな本聞いたことねーよ。あ、いや本屋には何でも置いてあるからな。
「それは……絵本とかですか?」
ユノが更に赤くなって頷いた。
「ああ、別にいいと思いますけど。絵本が好きなんですか。俺も好きなのありますし」
俺も大人になってから好きになったのが一つある。でも本屋になかなか置いてなくて、いつも探してしまうんだけど。
ユノが俺をじっと見ていた。
只今20時26分(ユノの退役まで455日)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
すごい戯言なんですけど、今日夢の中で「夢の続き」の話のネタを考えておりまして、それを実際夢の中で「これ起きてから採用できるんだろうか」と傍観者として体験していたのですが、寝ている時も微妙で、起きてから再考してもやっぱりないなと却下されました。これ良くある自分の癖なのですが皆さまもおありでしょうか?