「夢の続き68」ユノ×チャンミン
「あ、そうだ。多分、徒歩圏内に市立の図書館がありますよ。今度の日曜日行ってみましょうか?」
「え、本当?」
ユノが顔を輝かせた。
「昼から俺バイトだから、午前中だけなら付き合えます。ユノさん、そのままずっといればいいし。場所調べときますよ」
俺の探してる絵本はないと思うけど、久しぶりに俺も本が読みたい。
興奮して、鼻息荒くしているユノを見ながら、何を読もうか俺も楽しみになってきた。
「そーゆーわけで、やっぱりチャンミンさんと、そのお友達に出てほしいと言われたんですけど」
カレーにごま油を垂らしているキュヒョンが口を開けて見上げている。
「おっと、かけすぎた」
「あ、えーと、君は」
「蓑です!蓑に輝く男で蓑輝男です!」
赤色のニットに白いコットンパンツで登場した。
「あのね、君、いきなり現れて、しかも出る人間二人になってるってどういう……」
「一応、撮影期間は一日ですむみたいです。チャンミンさんの連絡先だけでも聞けませんか?」
「君、なに、その映画学科の連中に脅されでもしてんの?」
俺も手が止まっていた学食の焼きそばを食べ始める。
「あはは、そんなことないですよ」
爽やかな笑顔がふりまかれた。
「いや、俺は出れないよ。昨日も言ったと思うけど」
爽やかな笑顔がキュヒョンを見る。
「いやいや」
最近キュヒョンはカレーも食べるようになった。聞くところによると家で野菜炒めなんかも時々するようになったらしい。
口の中の焼きそばを飲み込んで言う。
「一応、それがどんな役なのかだけ聞くけど」
「あ、なんかゲイの」
「よし、帰って良し」
俺はまた焼きそばを箸で掴む。
「え、最後まで聞いて下さいよ!」
「聞かねーよ!俺は忙しいの!お前再来年同じ目に合うんだからな!」
外堀埋めようったってそうはいかないんだからな!おめでたい恰好しやがって!
「チャンミンさんならぴったりだと思うんです!」
どーゆー意味だよ!
キュヒョンがにやにやと笑っている。
只今12時38分(ユノの退役まで454日)