夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「PLAY24」ユノ×チャンミン


チャンミンがまた優しい顔で俺に顔を上げた。


胸の痛みが酷くて何も言えない俺は、その顔を凝視する。


自分達はしばらくそのまま見つめ合った。



チャンミンがふと笑う。



「まあそんなこと無理でしたけど、いい機会だったかもしれないです。


知ってましたか?ヒョン、俺達はもういい大人だって。俺を子供みたいに見てるのは、


ヒョンだけなんですよ。家族だって俺のこと最近はおっさんとか言うのに」



俺が思わず、口元をゆるませたのを見て、チャンミンが満足そうに笑う。



「俺はヒョンじゃないんだから、酷いですよ」



俺は小さく噴き出して笑った。
そして、俺達は、また少しだけ、大人になった相手の顔を眺めた。



「ヒョン、出て行ってもらってもいいですか?」



多分、俺が出て行けばこの可愛い弟はひっそり泣くんだろう。


俺は胸の痛みが治まらない。


チャンミンはこれを乗り越えるんだろうか。


俺のことが、好きなら、それは失恋だ。


でもその覚悟を決めたような顔を見ると、何も言葉に出来なかった。
今回だけは、その立場じゃない。


それにもう、いい大人なんだよな。


俺は頷いた。
チャンミンの目は笑っていない、でも口角を上げて俺を見た。


自分もそんな顔をしていたと思う。そして俺は、部屋をあとにした。







それからすぐにあった打ち合わせにも、問題なくチャンミンは現れて、夕食もいつも通りだった。
明日はリハーサルだったけれど、自分達は深酒をすることもなく、その日は早々に切り上げた。


チャンミンと似たような部屋で、俺は一人ベッドに横になっていた。



……明日はリハーサルだけだから、今多分、泣いている。



大昔、あれはまだ自分達が十代の頃、


失恋したチャンミンが大泣きしたことがあった。


はじめての彼女だったと思う。


この仕事特有の会えなさから来るすれ違いが原因だったような。


こんなかわいい弟を泣かせるなんて、酷い女だなと思った記憶がある。



まさか自分があの彼女と同じ立場になるなんて。



あおむけになって、組んだ手で顔を覆った。


そして今はその隣にいてやることもできない。



本当にできない?



それをずっと考えている。


何で?


どこで?


あのパートナーはその常識を超えたのだろう。







つづく





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