「夢の続き70」ユノ×チャンミン
昨日、土曜日も学校で、もう年内は日曜の午前中しか自由な時間は取れなくなりそうだ。
なりそうだっていうか、なる。
「チャンミン。たくさんあるね」
ユノが俺に振り返って笑った。
「ですね」
調べたら本当にすぐ近くだった。自分達は借りられないけど、読むことができるだけでもいい。
俺は普段大学の図書館を利用していたけど、こんなにすぐ近くにあるなら早く探しておけば良かった。
一歩踏み出した途端、ポケットの携帯電話が振動したので、切る。
「絵本コーナー探しましょう」
「うん」
ユノが頷く。
結構新しい本も色々置いてあるみたいだ。
雑誌は学校の図書館でも読めるから、あとでエンターテイメント系の小説見てみよう。
目当てのコーナーはすぐに分かった。
ユノが俺を見る。
そのコーナーには数人の子供がいた。
嬉しそうにその子たちが何を読んでいるかちらちらと見ながら、ユノは本棚に近づく。
俺はまあ、子供は特に……可愛いとは思うんですけど。
時間がないのもあって、すぐにどんなものがあるか目を走らせた。
やっぱり、ないか。
そっと心中で溜息をついてから、一応他のものも見ていると、ユノと目が合った。
「ちゃ、チャンミン。何か探してるの?」
「あ、いえ。そうだ、ユノさん。この前言ってたのありますか?」
「え、チャンミン読みたい?」
「あれば」
ユノが懸命に探し出した。
只今10時18分(ユノの退役まで452日)