「不思議な夜に1」キュヒョン×イトゥク
まだ眠れないので今度はスジュでいきます。
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変な夢を見た。
なんか俺がBL好きの腐女子になってて、俺とメンバー(俺は一応アイドルで、グループのリーダーなんだけど)の末っ子とどうにかくっつけさせようと唸ってんの。
いや、実際うなされてて、自分の唸り声で目が覚めた。
今何時だよ?
何でこんな時間に起きなきゃダメなんだ。変な夢見せやがって。
しかも眠れないし。
はあ……
窓の外を見ると、明るい。
月が出てるのかな。
なんとなく、窓を開けてみる。
なるほど、綺麗な月だな、と寒さも忘れて、思った瞬間にどっかからクシャミが聞こえた。
下の階だな。
「おーい」
呼んでみた。
「はーい」
この声はさっきまで夢の中で俺を悩ませてた末っ子の声だ。
「キュヒョンか?」
呼んでみる。
「はい、トゥギヒョン」
鼻をすするような音がしてちょっと笑った。
「眠れないのか?」
「はい」
「良かったら来いよ。一杯やろう」
「はい」
窓を閉めて、台所に向かう。
チーズとキムチを皿に盛っていると、キュヒョンが玄関に入ってきた。
電気がついてたからか、俺がいる台所に顔を出す。
「ダイエットしてるので焼酎にしました」
と言って俺に一升瓶を見せた。
「俺の部屋に行こう」
ガラスコップを持って、部屋に入るなりキュヒョンが言った。
「変な夢を見たんです」
「マジで?俺もだよ」
笑いながら、床に座った。キュヒョンも向かいに来て座る。酒を注ぐと乾杯もそこそこに話し出した。
「なんか、俺が女になってて、俺たちのファンか何かなのかなあ。俺とトゥギヒョンをくっつけようと悩んでるんです」
思い出しながらキュヒョンが笑った。俺は笑ってたのが、さめる。
「で、トゥギヒョンのは?」
もう呑んだのかキュヒョンは次を注いだ。
「その夢だよ」
コップに口をつけながら俺を見る。
「その夢って何ですか?」
俺も呑みほして、次を注ぐ。
「だから、俺も同じ夢!」
投げやりに言った俺を少し鼻で笑う。
「眠れなかったろう?んで布団の中で考えてるんだよ」
キュヒョンがキムチをつまみながら聞いてるように話す俺を見た。
「俺が酔ってさ、そういえば俺の部屋で、こんなシチュエーションじゃなかったか?」
聞きながらキュヒョンの眉間に皺が寄ってくる。
「男同士でキスしたらどうなるんでしょうねえ?ってお前が茶化して言うんだ」
まるで、その夢を今見てるように俺が言うと、キュヒョンの動きが完全に止まった。
俺はそのキュヒョンを見ながらコップの酒をあおった。
つづく