夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「頑張れユノヒョン」ユノ×チャンミンの短編


「うーん」



俺は唸っていた。



俺は二人組のアイドルグループのリーダーなんだけど、どうやら相方のチャンミンのことを好きになってしまったみたいなんだ。



でもチャンミンは男で、



俺も男だ。



そのチャンミンを自分に振り向かせる、効果的な告白方法はないかと、ずっと考えている。




「うーん」




ないな。



どれをとっても無理そうだ。



絶対チャンミン言うな。



「ヒョン、大丈夫ですか?病院行きましたか?」



みたいなこと。



でも、そう言われても、俺は頑張りたいんだ。



チャンミンを好きだと分かってしまったから。



そうだな。



ないなら、もう何でもいいから言ってみよう。




それしかないよ!




Act.1 食事中




俺達は、久しぶりに日本の宿舎で二人きりになった。



チャンミンはスウェット姿で夜食のインスタントラーメンをすすっている。



俺はTシャツにハーフパンツで向かいに座って、それを眺めていた。



チャンスだ。



「な、なあチャンミン」



「なんですか?」



チャンミンは携帯電話で、誰かとやり取りしながら食べていた。


やっぱりいざとなると人間緊張するもんだなー。


だって男同士で、この長い付き合いでさー。


断られたらどうなるんだよー、ってか100ぱー断られるよー。



いや、頑張れ俺。



「それ美味しい?」



「まあまあ」



器用に小指で携帯電話を打っている。



「ふーん!そうなんだー!」



なんだこれ。



でも、だって!チャンミンまだ俺がここに座ってからこっち見てないからね!



「ちゃ、チャンミン」



こっち見て!



「なんですか?」



「こっち……」



チャンミンが顔を上げて俺に向いた。やった!その意気!大きい目可愛い!



「こっち……ではないんだ……けど」



チャンミンは俺を少し眺めて、何も言わずまた携帯電話を見だした。



じゃあ、どっちなんだよ!



頑張れよ俺!



「チャンミンっ!」



「なんですか?」



どっちでもいいから俺は見てっ。



「そ、それ美味しい?」



「何、食べたいの?」



ちょっとイラッとしてまた俺を見た。大きい目可愛い!



「あ、いや。あ……でもちょっと食べてみようかな」



チャンミンが、仕方ないという風に首をすくめて、



どんぶりを俺に片手で指し出した。



「あ、ありがとう」



一口食べた。間接キス的な事は俺はあれだからそんなに思わないんだけど、



まあ、嬉しいことはないことはないってことはあるよね。



ってかこのラーメン辛い!



「これ……結構辛いんだね」



俺は冷や汗をかきながら顔を上げて微笑んだ。



「そう?俺はそんなにです」



俺からどんぶりを取って、また食べ始める。



ちょっと喉がひりひりする。



でも、頑張れ俺!



断られた時のことなんて考えるなよ!



「ちゃ、チャンミン!」



チャンミンがまた俺を見た。大きい目可愛いね!



「あのね!」



言うんだ俺!



「ヒョン」



「ああっ、なに?」



「そこで何してるんですか?」



「え、チャンミンがラーメン食べてるの見てるんだって!」



「じゃあ、ちょっとそこのラー油とってもらえますか?」



「えっ、あっ、分かった!チャンミン好きっ!」



「早く取って下さい」



あああ……



ラー油のことしか考えてないチャンミンの耳が自動的にシャットアウトしたあ……



俺は目を瞑って、泣き崩れそうになるのを耐える。



「ヒョン。早くお願いします」



俺はラー油を取って渡した。



「あのさ、チャンミン」



え、ちょっとラー油入れ過ぎじゃない?



そんな辛い油まみれの食べて何で俺より細いの?



あああ、その特異体質可愛いー、好きー。



「あの、ヒョン」



「え、あ、なに?」



チャンミンが俺を見てる!


言えよ!チャンスだっ!



「あ、チャンミン好き」



「ラー油戻してもらっていいですか?」



あああ……



分かってたけどラー油返し入ったあ……



「よ、喜んで……」



俺はラー油を棚に戻して、


チャンミンに振り返る。



「あの、好き」



あああ……



食べ終わったチャンミンが携帯電話でキュヒョン(親友)と話し出したあ……



皿を片付けて、俺に「じゃ」と片手を上げてダイニングから出て行く。



俺はぽつんと取り残された。




「……」




いや、大丈夫だよ。




次がある!





頑張れ俺!









『頑張れユノヒョン』おしまい







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