夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「Kiss me,baby.31」ユノ×チャンミン


「ユノは?」



そう言って、ドアを閉めた俺は、リュック片手に立ち尽くした。
ソファーから立ち上がった、マネージャーを見ながら、鼓動が酷くなるのを感じる。


「あれ?ユノと一緒じゃなかったのか?」


「一緒じゃないです。ユノは?」


その名前しか知らないように、そこにいない人間を呼んだ。


「そろそろ迎えに行こうかと思ってたよ」


目を見開いたのは、俺だ。


「思ったより早かったな。もっと近い店にしたのか?」


見開いたまま、その話が進むのをただ聞いている。


「チャンミン?」


でも待っていても、答えは出なさそうだったから、自分から言った。



「集合時刻を……三十分早く、勘違いしました」



マネージャーが呑気に笑った。


「何だよ。言っといただろ?俺がここにいて良かったな」


音が、体内で壊れたように暴れ出した。


ユノは、


俺のことは、良く分かっている。


長いこと一緒にいただけじゃない。


ずっと見ていたんだから。


多分、今の俺と同じ気持ちで。



だから、俺も思った。



自分にされたことではなく、これからユノがすることに。




――やられた。




俺が静かに見つめる中、


本来の集合時刻に、一分遅刻して相手が現れる。


緑色のシャツは何も変わっていない。


目が合って、お互い何も言わず、数秒見つめ合った。


俺はもしかしたら、最後は恨むように見ていたかもしれない。


意図的に消している俺と違って、穏やかな無表情だった。


全てを切り替えて行くと言う決心から作られた穏やかさだった。


そのまま、向かいのマネージャーの隣ではなく、俺の隣に腰掛けた。


そして、元に戻りたいユノは、極自然に言った。



「遅刻して、すいません」



その遅刻に気付かなかったマネージャーや、入って来たスタッフとユノが話している中で、


俺だけが元通りに見えない。









つづく

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