夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「麒麟7」キリン×リョウク


日差しが出てきた。



ジャングルで自分達を覆う背の高い木も多いとはいえ、この紫外線は強い。


スイカの帽子を被った。手足は、ハート形の葉で覆ってみた。
キリンが首を曲げて僕を見た。



「こんなの見たことない」



「僕もないよ」



獣道を僕たちは歩く。キリンは首を器用に曲げて枝をよけていく。


その僕達の正面を空の道を横切るように木から木へと黒いものが横切った。


「あっ猿!」


黒い猿が掴んだ木の枝から僕達の方を見た。
オランウータンみたいだけど、顔にも毛が生えてて色が薄い。
手に何か黄色いものを持っている。


「何か喋れる?」


僕はキリンを見上げる。


「喋れない」


それを見守りながら言われた声と一緒にすぐにジャングルの奥へ消えてしまった。


そう言えば、お腹が空いた。キリンは道々で柔らかそうな葉を食べているけど、僕は苦いスイカを少しずつかじっているだけだ。


「お腹空いたの?」


「良く分かったね」


あの黄色いの何だったんだろう。


猿が食べてるのまで美味しそうに見えるなんて。


しかも暑い。本当に気温が上がって来た。
僕は被っていた帽子の中身を少し削いで食べた。
キリンは僕を見て、「ちょっと道を変えよう」と言って、獣道からそれた。
背の高い木に苦労している姿に心配しながらついていくと、その脚が止まった。


「あれ見える?」


僕に振り返ってから、またキリンが向いた方を見る。


「あっ!!なにあれ!!美味しそう!」


しっかりした長細い葉の低木に、つるのようなものが沢山出て、その先に赤い大きな実がぶら下がっている。


「とれる?」


キリンが僕に振り返った。
丁度藪の中で、あそこには僕しか進めない。


「緑の蛇に気を付けて」


もう緑色のものばかり見ながら僕はその実に辿りつく。いっぱいぶら下がっているから、つるごと両手に抱えるぐらい取った。


「いっぱい食べるんだね」


キリンに声をかけられながら、また獣道に戻った僕は、少し広く開けた道の真ん中で赤い実を地面に置いて、柔らかい皮をはいでみた。黄色い果肉が現れた。


「あ、これマンゴーだったんだ!」


その香りを嗅ぎながら言った。あの猿が持ってたのこれだったのかもしれない。


恐る恐る食べた。


「甘い!美味しい!」


「美味しい?」


「うん!」


僕は無我夢中で頬張った。
キリンが僕を眺めている。


「食べないの?」


「その実大きくて食べにくいから」


僕は皮を剥いで、潰れる果肉をなんとかそぎ落としてこんもりと掌に乗せた。
僕の顔を眺めてから、ゆっくりと掌に顔を近づける。
掌の中が空になった。


「すごく美味しいんだね」



取って来たマンゴーは一緒に食べたら殆どなくなった。






つづく






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朝からジャングル。

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