夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「麒麟12」キリン×リョウク


「リョウク!」


「はいはい」



あーあ、と思いながら見た。


並々と焼酎が注がれていくグラスを。

僕は何杯も何杯も飲んで、酔っ払っていた。

もう飲めない、って言ったばっかりだった。

けど、飲んだ。


「リョウクも早く恋人作れよ」


「そんなに簡単に作れないよ」


「本当にいないの?」


「いないよ」


「じゃあ、俺が心理テストしてやるよ」


「心理テスト?」


笑いながら、無理に半分飲んだグラスにまた注がれる。


その結婚が決まった男のスタッフは、結構仲が良かった。


そして僕は、ちょっとだけ、



彼が好きだった。



目が覚めた。


ピーキョロキョロ。


あれは何の声だろう。


そう思いながら、目の前のキリンを見た。


「おはよう」


「おはよう、リョウク」


数日しか経ってないのに、なんかすごい昔の夢を見た気がする。


言えないことの、塊が僕。


「ねえ、キリン」


「なに?」


「キリンも夢を見る?」


「眠ればね」


「寝た?」


「寝てない。けど大丈夫だよ。リョウクを送り届けてからで、僕はいい」


キリンが首を少し動かした。


冷たい空気が体にあたって僕は震えた。


また首は元の位置に戻された。


大きな黒い瞳が僕を見て、僕もみつめると、吸い込まれそうになる。


その夜空に、

吸い込まれたらどうなるだろう。


そう思ったのは、キリンの言葉に、胸がぴりっと痛んだからだった。


「あ」


もう夜が明けるんだ。僕ははっきりと見えている視界で気づいた。


「僕起きるよ」


「うん」


起き上がって、岩に座る。


だいだい色が染めている。

ジャングルも、苦いスイカも、キリンも僕も、だいだい色というよりは、

黄金に近い色に。


水平線の向こうから昇ってくる。


僕たちに朝が来た。








つづく






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