「DOKI☆DOKI☆らぶ♡14~文化祭が始まるよ!~」シウォン ユノ チャンミン キュヒョン ミノ ヒチョル
~~~~前回までのあらすじ~~~~
男子校に通っているシウォンはなんと女の子!大好きなユノ先生がキュヒョンの頭を撫でてるトコを目撃しちゃった!!涙が止まらないシウォンをシム・チャンミンが撫でてきたと思ったら、そこに友人のミノもやってきて!?シウォンのDOKI☆DOKI☆学園生活はどうなるのっ!?☆
「えー、本校の文化祭も今年で15回目となります。本日は一般の方々にも沢山お越し頂き、皆さんの活躍を間近で見て頂ける素晴らしい機会になると思います。本校の校訓は『縦横無尽』でございますが、当校訓に則った皆さんの自由な精神を、この文化祭では如何なく発揮できるのではないかと―――」
ついにこの日が来ちゃった。
ああん、嫌っ!
シウォンの鬼さんみんなに見られちゃうヨっ!
「見ないで!」って言ったけど、パパも来てるし。
あ、今喋ってるのは校長先生だけどネ!
とにかくユノ先生には見られちゃう!
でもシウォンの鬼より……
KE・N・KA・!
本当にするのかな。アイツら。
文化祭終わって逃げ出しちゃいたいよ!
そしたらキスなんてできないジャンっ。
ううん、ダメ!
そっから毎日学校休むわけにはいかないモン!
ああん、もう、どうしたらいいのっ!
「あー、めんどくせーなあ、マジで」
教室の中で着物を着せられながら、長い白髪のかつらを片手にシム・チャンミンがぶつぶつ言ってる。
アンタはいいジャン!
俺なんて頭は出してるけど赤い全身タイツなんだヨ!
胸は中にタオル巻いてるけどっ!
シウォン女の子なんだからネ!!
……でも腰巻あって良かった……
なかったらバレてた。
って、もう恥ずかしいんだからっ!
「あれ?シウォンどこで着替えたの?」
「あ。家庭科室で」
体操服と違って、こんなの全部脱がなきゃ着られないんだモン!
「シウォンやっぱ筋肉すごいよな。かつらもかぶれよ」
ミノが笑って、俺は頬を膨らましながらツノをつけたパーマのかつらを被った。
「あーあ。ミノかつらなくていいナ」
ってかつらどころの騒ぎじゃないけど!
「俺はどうでもいいけど。……しかし、俺らの前が番長とはね」
机の上に用意されていた鞘付きの刀を手に取って、ミノが袴の脇に刺した。
ほんと……
体育館の出し物は、前のクラスの出し物の時からステージ下で待機しておくんだけど、俺たちの前はあの番長のクラス……
昨日、照明を決める動きだけの簡単なリハーサルで知った。
「まあ見てみたかったから丁度良かったか」
ミノが言ってから、どう?って感じで腰の刀を見せてきた。
「5クラスしか体育館で出し物をしないので、確率は高いです」
おじいさんの着物を着たキュヒョンが椅子に座ったまま言った。
キュヒョンもかつらないの羨ましいナ。
でも机の上に用意していた鏡を見ながら、スプレーで髪の毛を白く染めだした。
「終わってからも顔合わさなきゃいけねーのに、見たくねーんだよ」
片手に持ったかつらを上にぽんぽんと投げて、シム・チャンミンが口を挟んだ。
「かつらちゃんと被って下さい。唯一の女性なんでおしとやかにお願いします。あと腰を曲げるのも忘れないで下さい」
キュヒョンが眼鏡を触って言う。
「好きでやるわけじゃねーぞ」
ぶつぶつ言いながらもアイツがかつらを被った。
「公正な結果なので」
触っていた眼鏡を外してキュヒョンが言った。
そこにっ☆☆
「どうだ?できたか?」
キュウウウウン♡
ユノ先生っ!!村人の恰好素敵なんだからっ!!
「あ……あと10分ほどで行けます」
頬を染めたおじいさんがまた眼鏡をかけた。
「おっ、そうか」
頷きながら、ユノ先生が俺の隣に来た!
ドキドキしちゃう!
「シウォン、筋肉すごいな」
爽やかな笑顔で、そう言って俺の肩を触った。
やだあ!!シウォン、鬼さんの恰好してたんだ!!
恥ずかしいっ!忘れてた!!
ああん、嬉しいのに悲しいっ!
FU・KU・ZA・TSU!
「俺は最初、照明手伝ってるから、お前ら頑張れよ」
ユノ先生が腰に手を置いて、みんなに言う。
「はい!!」
と、クラス中が答えて、
おばあさんだけが「めんどくせーな」と呟いた。
☆つづく☆