ミノ子の憂鬱33 ユノ×ミノ
帰り道に本日二杯目の抹茶クリームフラペチーノ。
最近まともに味わってない気がするから。今日はむせたし。
これをお供に、今晩も書くわ。
それにしても……
ス保、いくらでも良い人見つかりそうなのに。
奇特な人。
まあ良く見れば、ちょっと整った感じの顔はしてたけど。
好みねえ。……受け付けの子、ユノ課長の好みなのかしら。
私と彼女、180度違うわ。
いいわね!一度くらい変わってくれたっていいじゃない!
なんて、ふふ。
本気だけど。
私のこと唯一無二に思ってくれる人なんてお母さんくらいなもんよ。
……。
お父さんも?
いいえ、お父さんちょっとギリだわ。
家着いたら、久しぶりに電話しようかしら。
夏帰れなそうだし。
ミノ子とユノ課長のラブストーリーは、スズメバチ、ロビーで会話、ワインの美味しいレストランと来て、次。
もう二人の気持ちは分かってるけど、焦りはNO。
緊張感を出したい。
まだ定番の雨と空港と誰かのアドバイスも使ってないし。
でも、こんなアイテム使うところじゃないのは分かってる、薔薇の花束ももっと後だわ。
二人の気持ちを盛り上げるエピソードをいれなきゃダメ。
……もう少し、会話が必要かしら。
そう!会話よ!
ユノ課長とお茶しましょう。
こういうのは私からスマートに行って、できる女キャラを固定ね。
「この前のお礼にお茶でもご馳走させて下さい」
昼休憩にパソコンのメールでやり取りよ。
……ユノ課長のメールアドレスなんて知らないけど。
雰囲気の良い喫茶店が、いいんじゃない?
私、ブレンドを頼んで、ユノ課長もブレンドを頼もうとするんだけど、あの人結構甘党なの知ってるから、
「甘いのでも良いですよ」
クスっと笑う私……
……こんな妄想してる姿、誰かに見られたらおしまいね、私。
「あれ?君、ミノ子ちゃん?」
むせたわ!
見られた!
誰なの?
こんな夜の町で。
つづく