「Let's go to the 遊園地!2」ドンへ×ウニョク
「案外大丈夫だったな!」
ヒョクチェが笑って前を駆ける。
問題なくフリーパスの入場券を買うことができた。自分達が外国人だと分かると、「ここは小さくて古いですけど、楽しんで下さい」とゆっくり言われて、その日本語が分かっただけでも嬉しかったんだ。
「待ってよ!ヒョクチェ!」
「早く来いよー」
なにこれ、青春じゃん!
これ青春デートじゃん!
なんかいいことあるかもー!
「あれ乗ってみようぜ!」
きゃはは、と騒ぐヒョクチェはメリーゴーランドで白馬に跨った。
俺はその後ろの茶色い馬に跨る。
「はは、待てー」
「絶対追いつけないからー」
うわっ、きらっきら!
俺達きらきら!絶対これいいことあるよ!
そして、やっぱり遊園地のデートと言えばあれでしょ!
「いーね乗ろうぜ!ドンへ早く来いよー!」
「待てー!」
というわけで、俺達は観覧車に乗っていた。
その、一番上と言う最高のロケーションで。
――止まって、五分が経過していた。
ヒョクチェが外を眺めながら言った。
「これ、壊れたんじゃね?」
「……そうだね」
その頃、付近のスタッフ専用ルームで、園長と係員は。
「一組乗ってしまってます!」
「なんだと!」
「電気系統の故障ですが、すぐに復旧は無理です、園長!」
「客の様子はどうだ!」
「見てみましょう!」
係員が備え付けの双眼鏡を取り出した。
「青い顔をした男二人が見えますね」
「大変なことになった……」
園長も青ざめた。
その頃、観覧車の中では。
俺達は、呆然と外を眺めていた。
あれ?これ……
これ、もしかして……
告白の……チャンスじゃない?
きた。
これきた。
いや、ちょっと待てって、落ち着けって。
今まで言えなかったのは、振られて気まずくなるのが嫌だったからだよ。
そうだよ、血迷うな、俺。間違えても変な事言うなよ!ヒョクチェに変な事するなよ!
「ドンへ……俺、恐いかも」
潤んだ目でヒョクチェが俺を見た。
「こっちに来いよ!」
俺は速攻腕を伸ばした。
スタッフ専用ルームの中では。
「中の様子はどうだね!」
園長がもう見たくないと言う風にうずくまって、頭を抱え込みながら聞いた。
「あ……その」
隣で双眼鏡を使っている係員が言葉を詰まらせる。
「なんだ!早く言ってくれ!中の男性二人はどうなんだ!」
園長が顔上げて振り向く。
「その……」
と言いにくそうにした後に、係員が声を張り上げた。
「男二人で抱き合ってます!」
「なにいっ!」
立ち上がりながら園長が叫んだ。
つづく
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SUPERJUNIORカテゴリーに復帰!