夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「夢の続き26」ユノ×チャンミン


「キュヒョン。俺のうち分かるよな?」


キュヒョンが俺とユノを交互に見た。


「え……でも、お前とコンビにファミリーマートだろ?」


だからここはファミマじゃねーよ!


「……」


ユノはもううなだれたまま何も言わない。


「もとから夜は俺一人だよ、連れて帰ってから学校戻れる?キュヒョン」


「それはいいけど、それはいいんだろうか」


ぶつぶつ言っているキュヒョンに風邪薬の場所を教えて、肉まんを持たせる。


「これ奢り」


「サンキュ。このダブルチャーシュー肉まんはここにしかないんだよ」


そして、そんな宣伝文句みたいな台詞を言ったキュヒョンと何も言わなくなったユノは俺の自転車で、俺の家へ帰っていった。



その自転車の持ち主もその家の主も、ここに残して……









只今18時06分(ユノの退役まで492日)

「夢の続き25」ユノ×チャンミン


「……すまん、チャンミン」


キュヒョンが視線を下げて言った。


「いや、いいんだ……」


言葉が見当たらず、暫く俺達は黙った。



でもまた俺から切り出す。


「それにやっぱり結婚記念日だし」


「でもそんなこと言ってたら、この人ずっとこのまんまだぞ」


椅子に座ったキュヒョンがユノを見て言う。


「……ユノ……」


ついにユノが自分の名前しか言わなくなってしまった。


キュヒョンと顔を見合わす。二人で顎に手を置く。


考えろ、考えるんだ俺!


元気だけど、レジが打てないキュヒョン……レジは打てるけど自転車に乗れないユノ……そして自転車にも乗れて、元気な俺……。


俺のうちに連れて帰るには……。


「あ」


声を上げた俺をキュヒョンが見る。


俺は頷く。


「この人に店にいてもらって、俺がキュヒョンを自転車に乗せて帰ればいいんだ!!」


「お前が混乱してるのは良く分かった。俺が考える」


キュヒョンが再び考え出した。


そうこうしている間にも客は来る。


「あ」


と俺は再び声を上げた。


訝しげに俺を見上げているキュヒョンにいう。



もうこれしかない。









只今17時52分(ユノの退役まで493日)

「PLAY12」ユノ×チャンミン

何度も来たことがある町で、初日、二日目と無事に終わっていく。今回、ツアーのセットリストには、古い曲がいつもより多く入っている。


ライブ中、頭の中には「進行」、「観客の反応」、「自分の体力」が常にあるけれど、その中に、「古い思い出」も加わってきたりする。もしかしたら、あんな夢を見たのはそんな曲をずっと練習していたのもあったのかもしれない。


そして同時に、考える必要もないくらい呼吸の合っていた「パートナー」もなぜか懸念材料として、入り込んでしまっていた。




――笑っている。


国内移動を終えて、日本で北端に位置する北海道に来ていた。
本格的にダイエット解禁したんじゃないかというくらいチャンミンは食べて飲んでいる。


チャンミンが目だけ笑っていない、なんてもしかしたら俺の思い過ごしだったんじゃないかと思った。
座敷で、少し離れた席に座っていたチャンミンは、明日のライブのリハーサルがスムーズに終わったのが良かったみたいで、楽しそうに笑っている。
まあスムーズに終わったのは出来が良かったからだから、気分が良いのはそっちのせいもあるだろうけど。


チャンミンだけじゃなくて、みんながそうで、飲んで騒いで、俺はその雰囲気にも酔って、トイレに行こうと席を立った。


トイレから戻る途中、向こうからチャンミンが歩いてきた。


チャンミンも赤らんだ顔で酔っている。



すれ違う時、思わず体を強張らせた。



また・・・・・・アレをするんじゃないかと思って。



心臓が変に音を立てた。



でもチャンミンは、



「あんまり飲んじゃ駄目ですよ」



と、言って、



こっちに目もくれず、



俺から通り過ぎていった。




つづく