夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「台風一家 1」CNBLUEの短編


長い両手を伸ばし、アニメに見入っている子供たちの頭をぽんぽんと軽く叩いて、ジョンシンは見下ろした。


「ご飯の時間だから、もうやめなさい」


「はーい」


「はーい」


「あなた、手洗わせて」


はいはいと妻に返事をすると、二人の子供たちと一緒に、ジョンシンは洗面所に向かう。スーツも部屋着に着替え終わって、汗のかいた体は気持ちが悪いが、家族との時間を優先した。ここ最近仕事が立て込み、夕食は独りか、時々、ナイトキャップをかぶった妻が付き合ってくれる。


「お父さん、今日僕すごい雨降らせたよ」


「ヨンファはこの前もすごい雨降らせてたな」


手を洗いながら、自分に振り返る四歳児に、ジョンシンはほうれいせんが気になる少し前に出た口元を弛めた。
ヨンファの噂は、社内にも拡がっていた。今日は部長にも「お宅の息子の雨量は近年まれに見る、らしいな」と今月上がった自分の営業成績よりも、誇らしげな顔をされて言われたのだ。
ジョンシンはそれを思い出して、高い背に合わせたような長い腕を曲げ、口元を軽く塞いで苦笑した。
さらさらとした子供の髪を揺らして、洗い終わったヨンファが、横にかけてあるタオルで手を拭き足元で自分を見上げた。丸く黒い瞳が可愛らしくて、思わず笑顔になる。


「お父さん、僕、あんまり雨降らせられなかった」


ジョンシンは、反対側の足元を向いた。少しうな垂れている茶色い柔らかい髪と、悲しそうな白い顔に、微笑みながら小さく鼻で溜息をついた。
先に洗い終え、床にぽたぽたと手から滴を落としている。


「手拭けよ」


兄にあたるヨンファが、腕を引いて、手を拭かせた。ジョンシンは二人の様子が可愛くて仕方なく、後ろから一緒に抱きあげると、笑顔になった子供たちがきゃっきゃとはしゃぐ。


「ジョンヒョンは強い風が出せるだろう?父さん、格好良いと思うなあ」


誰に似たのか、自分でも妻でもない白い肌の子供を片腕で強く抱きしめた。


「本当に?」


ますます喜んで、睫毛の長い目をばさばさと瞬かせている。


「本当だよ。さあ、お母さんのマカロニグラタンいっぱい食べないと、明日も力が出ないぞ」


「サラダもいっぱい食べるのよ」


童顔の妻のミニョクが、味噌汁の入った椀を置きながら、柔らかく微笑んでいる。二人の子供をおろすと、ジョンシンも食卓についた。


「美味そうだ。お母さんのマカロニグラタンは絶品だからな」


「おかわりしてね。最近あなた痩せたんだから」


「もう食べて良い?」


ヨンファが目を輝かせて、仲の良い両親を見た。


「はい、じゃあいただこう」


ジョンシンが言うと、子供たちがいただきますとそれぞれ元気に言い終えるや否や、食べ始めた。席についてその様子を微笑みながら、見守る妻が自分に向くと、ジョンシンも笑い返した。家族といると、仕事の疲れも吹き飛ばされたみたいであった。







つづく






*終わりの登場人物紹介



台風・ジョンシン—代理店営業職。妻のミニョクとは入社一年目の同期のコンパで知り合う。プロポーズの言葉は「一生同じ味噌汁を飲みたい」。口元に出るほうれいせんを気にしている。
台風・ミニョク—ジョンシンとは同じ会社の同期だったが、「授かり婚」による寿退社。趣味はドラム。
台風・ヨンファ—夫妻の第一子。新聞に掲載されたこともある。弟の面倒見が良い。
台風・ジョンヒョン—夫妻の第二子。最近、なぜかギターに興味を持ち始めた。



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