夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「白が降りしきる深夜 4」テミン セフン SHINeeの短編 EXOの短編


携帯電話の連絡先を一瞥し、住んでいる駅は知っていると考えるや否や、セフンは立ち上がっていた。
気まずくなれば会社なんか辞めれば良い。同種の職種は似たり寄ったりの安月給で沢山あるし、自分にとって会社自体生き甲斐になるようなものではなかった。それよりも割り切った関係さえも築こうと思えない自分は、このままでは本当に生きる意味を失ってしまう。振られるなら前進はでき、元の異性愛者に戻るまでだと、大きくない社を飛び出した。
この時間だと、まだ家には着いていないだろうが、走って追いつくことが出来るほどではない。地下鉄に、急ぐこともなく乗り、テミンにメッセージを送ろうとしてやめた。あの様子だと会わないと断られる可能性もある。最寄りの駅に着いてから連絡しようと、夜空のような黒い外を見た。
地下鉄を乗り継ぎ、学生の時以来降り立つ駅で、セフンはもう一度携帯電話を取り出す。駅の周りに飲食店はほぼなく、あっても閉店している寂れた小さな住宅街で、駅の階段から出ずに小雨の降る地上を眺めた。
テミンに「今、家ですか?」と送った。
仕事を一つ持ち帰っているから、寄り道などしないだろうと思っているが。
返事はない。何か勘付かれたなと、小さめな口の周りを触りながら、このまま返事がなければ自分は明日、仕事中に切り出す勇気と勢いはなくなっているのは容易に想像できて、いい加減くじけかける。
外灯も少ない、巷に雨の降る如く、と階段から暗い外をぼんやり見て、夜十時過ぎという時間がさして仲良くない人間に会うのには限界ではないだろうかと返事のない画面を見て苦々しく思う。
しかし、これでもし会えば、プライベートで会ったことになる。何かが変わる瞬間になって欲しい。
うんざりする代わり映えのない日々。人生なんてこんなものかと諦めを覚え始める年齢。男、女の性別の常識は、型にはまった日常生活をあらわしているようで。
これが打ち破られるのなら見てみたい。あの人間なら、この退屈を埋めてくれる気がする。
セフンは期待と不安の混じる眼差しで雨空を見ていたが、
『なんで?』
と、来た返事に中断された。





つづく



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