夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「This is love comedy.6」ユノ×キュヒョン


「キュヒョンとどんな感じなんですか?」



スタッフに用意された弁当を二人で食いながら、チャンミンが話しかけてきた。

ちなみに今日は新しいアルバム曲のレコーディングでスタジオに。


「俺は付き合っていないって話を懇々としたいんだけど、ロンバケの最後のシーンがいいって話したりとか、昨日はアニメだったな」


「ああ、懐かしい。日本で見ましたね!ロングバケーション!最後に、外国に一緒に行こうって言うんですよね。はいって言わないとチューするよって言うやつですね?」


「そうそう、キスして欲しいから、はいって言わないの。あの女優さん良かったよね」


「アニメはどんなのを?」


「ワンピースの主題歌歌ったのが羨ましいって言われた」


「ああ、キュヒョン良く言いますよ。あとは?」


「俺は知らなかったんだけど、新しいアニメの話とか」


「へえ、何のアニメなんだろう。あとは?」


「チャンミン、何でそんなに聞くの?」


チャンミンが黙る。どうしたどうした?二人とも箸が止まる。


「……ヒョン、キスから進んでないんですね?」


はい恐い。その話恐い。


「キュヒョンああ見えて手出すの結構早いから」


やめて!この真冬にそんな怖い話するのやめて!うちの弟はどうなっちゃってんの?


「チャンミン、言っとくけどキスだって、最初にされた一度だけだぞ?あと俺は何度も言うように、男はないし、付き合ってない」


って、何でみんな話聞いてくれないの?何で携帯電話で話してるの?


「ヒョン、キュヒョンが来ます」


「何で?」


控室のドアが開け放たれる。


「ユノヒョン!」


「何で?チャンミン」


「ヒョン、もう来てます」


「何で?チャンミン」


「ヒョン、現実見て下さい」


「ユノヒョン!あ、弁当!あんまり美味しくなさそうですね!野菜残してますね!食べないんなら、その肉だけ食べてあげます!」


食欲なくなったんで全部あげます。


「おい、チャンミン」


硝子窓の向こう側でキュヒョンが手を振っている。休憩時間の終わった俺とチャンミンは録音スタジオ内でスタッフの合図を待っていた。


「俺が呼んだんじゃないですよ?」


「じゃあ何であいつが来てんだ?」


「今日は隣のスタジオで、キュヒョンのミュージカルの練習があるみたいです」


俺、前世で悪いことしたのかな。


「ヒョン……もう何ならくっついたら?」


「チャンミン!諦めたらそこで試合は終了だろ?」


「ヒョン、涙拭いて下さい」




チャンミンはキュヒョンと同じマンションに越したから、なぜかキュヒョンの帰りを待って同じ移動車で帰宅することになった。

大きく溜息をつく。


「明日休みじゃないですか、ヒョン、三十分くらい我慢してください」


時間じゃないんだけど、お前らが仲が良いのは知ってるから、我慢はするよ。


「ちょっと練習風景見てみましょう。どうせ暇だし」


まあそれはそうだ。というのも自分もミュージカルはやったし、嫌いじゃない。しかもあいつが出る予定の演目が面白いのも知っている。


俺達のいたスタジオとは違って、中が見えないようになっている。そっと扉を開けて、振り返るスタッフに驚かれながら静かに入った。


あれがキュヒョンか。汗だくだな。丁度歌うところだった。女が聞けば卒倒しそうな声だ。


「キュヒョンの声相変わらず良いですね」


チャンミンが耳打ちしてくる。確かに。知ってるけど。


これはあれだな。


全然好きじゃなかったのに、ここで見直して、あいつを好きになるって言うあれだな。


だがそれはないから!なぜならこれはラブコメじゃない!俺のドキュメンタリーだから!


それは期待しないでくれ!所詮男の声だ!


「ヒョン、終わったようです」


「ユノヒョン!見てくれてたんですね!」


あんな遠くからでも良い声が聞こえて来る。


「ヒョン、どうやらここのスタッフにはばれてるようです」


うん。それはここに入ったときから俺を見るみんなの温かい目から伝わった。


「あ!あの涙を見せないユノヒョンが泣いてる!感動してくれたんですね!ユノヒョン今行きます!」


「来なくていいぞ!」




何で俺の声は聞こえてないんだ!










つづく





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