「俺はヘンリー」ヘンリーの短編
俺はヘンリー。
中国班のスーパージュニアMのメンバーだ。
だから、基本、スーパージュニアMが中国で活動する時にしか参加はしない。
でも、シングルも出したし、韓国のバラエティ番組にも出てる。
なかなか順調に人気も上がっているようだ。
でも、やはりMのメンバーだからか、
メンバーとの萌え的なものはほぼないと言っていい。
みんなはすごい。
メンバー同士ですごい。
ファンミーティングとかすごい。
俺が見ても、彼らはゲイなんじゃないかと思う。
ちょっと羨ましくもある。
俺だって、そういうのでも頑張ってみたい……とはあんまり思わない。
けど、何となく仲間はずれ感があるのが悲しいんだ。
ということで、われらがリーダーの部屋をお訪ねしてみました。
「おお、ヘンリー、どした?」
「トゥギヒョン、俺もやってみたいんです」
「おお、何を?」
「俺もメンバーと……カップリングされたいんです!」
「おお、頑張れ」
リーダーはあんまり聞きたくない、と言う風に後ろを向いてデスクワークを始めてしまった。
「あの、手始めに……」
「おお、何か恐いな」
リーダーは前を向いたまま、パソコンで何かスケジュールなのか、司会用の台本なのかカタカタと打ち込んでいる。
「ヒョンと……どうにかなりたいんですけど」
「おお。だめだ」
「はやい!でも、ヒョンはよくステージであんなことやこんなこと!」
「俺の意志じゃない」
「え、でもすごい嬉しそうな顔してましたよ!」
「嬉しくない」
さすがだ。
リーダーのことちょっとそうなのかと疑ったこともあったけれど、やはり普通の男なんだな。
あれは、彼のプロ精神のあらわれなんだ。
でもちょっとショックだ。実はあの中で一番ありだったんだ!
「ステージ上だけでもお願いします!」
「だめだ、俺はキュヒョンとできてる」
「えええっ!!!」
床に座ったまま、ふっ飛ぶかと思った。
「冗談ですよね?」
「いや、ほんとだ。それよりステージ上だけって、お前元から攻めるつもりだったのかよ」
カタカタと打ち込む音が聞こえる。
「ちょっと待って下さいっ!そんなこと今までっ!」
「聞かれなかったから」
「ええっ、でも!普通分かりませんか??俺全然気づかなかった!!」
あれ!いや、ちょっと待てよ。
確かにリーダーは彼の時は本当に嬉しそうな顔してたな。
してたけど、みんなそっちみたいだから気付かなかった!
「おわぁ……マジかぁ……」
「おお。詳しくは『不思議な夜に』を読んでくれ」
「ほえー、失礼しました」
俺は、意識がおぼつかないまま部屋を出た。
ということは、キュヒョニヒョンもだめってことだ。
しかし、これは驚いたな。まさか実際にいたとは。
もしかして、俺の知らないところでみんな……
いやいや、そんなわけないだろ!どんな恐ろしいグループなんだよ!
そうだよ、まだ沢山いるんだから、俺も頑張ろう!
俺の挑戦は続く。
『俺はヘンリー』おしまい
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という自分のお話の紹介でした。← 今日は「眠れない夜のエンジェル」はお休みです。