夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「甘い生活」ユノ×チャンミンの短編


俺達は、黙々と働き続けていた。



今日はアイスクリームだった。



やっと運び終えて、また戻る途中だった。




「彼女いいよね」




細い手を動かして、ユノが言った。



ちらりとその顔を横目で見る。



俺達の中では小さいと言われているそれをのせた首をひねって笑っている。



「いいかな。考えたことない」



俺は答えた。長い付き合いだった。



「えー、いいよ」



嬉しそうな顔で、ユノは何を言ってるんだろうと思った。



「俺達は働くだけでしょ」



俺が言うと、ユノは口を尖らせた。でももとから俺達は口が尖っていた。



「今日のアイス美味しかったね」



ユノがもう話題を変えてこそっと囁いた。



夜になって、俺達は巣に戻った。



「お疲れさま」



とみんな声をかけあう。ああ、また増えてる。



奥の部屋で赤ちゃんが今日のアイスクリームを食べていた。



でも増えてるけど、減ってる。また誰か帰って来なかった。



いつか、ユノと俺も……



考えて、頭を振った。



やっぱり言わないと。



ユノの部屋に向かった。



「ユノ」



声をかける。



ユノが振り向いた。ベッドにしている柔らかい土の上に俯いて座って、



とても肩を落としていた。



「ユノ、どうしたの?あれ?一人?」



「……帰って来なかった」



ぽつりと、ユノが呟いた。



ああ、今日減っていたのはユノの部屋のメンバーだったんだ。



しかも、ユノを残して全員なんて。



俺はその隣に座った。



ユノは触覚も倒している。



「ユノ」



その肩に手を置いた。ユノが口を開いた。



「俺達はさ、働くだけで……いつかいなくなるんだ」



「そうだね」



「俺だって可愛い女の子と結婚したいよ」



俺は苦笑しながらため息をついた。手を置いていた、ユノの肩を抱いた。



「ねえ、ユノ話があるんだけど」



ユノは何も言わない。でも触覚だけはぴこぴこと動かした。



「俺ね、ユノのこと、好きです」



ユノが俺に向いた。



「ユノと恋人になりたいって思ってる」



ユノは何も言わず、動いていた触覚もまた倒した。



春の外は、土の温度も変わらない。俺達の働きやすい季節になった。



でもそれだけ、危険も伴う。



早く、言いたかった。



「……でも、俺達は働くだけでしょ?」



ユノがまたぽつりと言った。



「働き者同士ならいいでしょ」



俺は笑った。



「チャンミンは、女の子好きじゃないの?」



ユノが俺の顔を覗き込んだ。ぴこぴこと動かす触覚が俺の頭に触れる。



「女の子もいいけど、ユノでもいい」



俺も覗き込んだ。



ユノは触覚を動かしながら、少し俺の顔を見つめて、段々と尖った口元を弛ませた。



「チャンミン、今日、この部屋で寝る?」



俺が頷くと、ユノは尖った口を一層弛ませた。



土の上に寄り添って寝転がった。



「チャンミン」



ユノが顔を近づけた。



「俺、嬉しいな」



そう言ってはにかんだ。



もうユノは俺のことを好きになったみたいだった。



とろけそうな目で見つめて来る。




「チャンミン、キスしたい」




そう言われて、俺は照れながらも、




ガチャッ、とお互いの口元を合わせた。




俺も嬉しかった。




これからは毎日、



今日のアイスクリームみたいな、




二人で甘い生活を送ろう。











『甘い生活』おわり










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似ている箇所はもしかしたらあるかもしれませんが、お二人の境遇とは特に絡めたわけではありませんので、完全なパラレルとしてお楽しみ頂けたら幸いですm(__)m

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