「PLAY17」ユノ×チャンミン
「俺が別れると……チャンミンも……いつも別れてる」
考えたことがそのまま口から出ていた。もう何の笑みもなくなっていた顔が窓に頭をつけたまま俺に視線だけ向けたから、自分達は今日、もう一度見つめ合った。
でも俺はその顔を眺めるだけで、その答えが何を意味しているのか、何かを意味しているのかも分からない。俺を見ていたチャンミンが、また微笑む。
「そろそろ戻りましょうか」
と、言った。
俺は頷く。立ち上がろうと、一歩踏み出して、前のめりに倒れそうになったところを、俺より背の高いこの弟に抱きとめられた。
さっきからアルコールのせいで鼓動が酷く速い。体も大分温まってきて体温が高い。
「本当に飲みすぎましたね」
「ごめん。水飲もう」
2、3口で空になったペットボトルを自動販売機についている空き缶入れに放り込んだ。
少しはましになったような気がする。
肩を支えようとしたチャンミンに「大丈夫」と言って一人で歩き出す。非常口の緑の明かりを目にしながら、呟いた。
「なんかね」
俺、寂しかったみたい、と、火照った顔を冷ますように息を吐いて、隣で歩くチャンミンを見た。
そして、そのこぼれそうに大きな目が、何か迷ったように動いたと思った瞬間に、
俺は自分を支える為に手をつきながら歩いていたその壁に、
声を上げる間もなく、押し付けられていた。
つづく