「夢の続き33」ユノ×チャンミン
「じゃあベッドに入って下さい、ユノさん」
俺は片膝を立てて座って、ベッドに背をもたれて項垂れているユノに言う。
「ちょっと?」
肩をゆすると、気が付いたように顔を上げて、俺に笑いかけようとする。
「……つかまってください」
天を仰いで言いながら、腕を掴んで起こす。
重すぎて、ベッドに落とすように横にさせると、かがんだ上半身を起こそうとした俺の腕の裾を掴まれる。
ユノを見る。
「チャンミンと……一緒に寝る」
「……それはもう、良くないですか?」
と言っても、ユノはうつろな目でこっちを見上げたまま、何も言わず掴んで離さない。
俺の熱が上がるぞ!
眉間に皺を寄せるけど、ユノはこっちをぼんやり見るだけだ。
「分かりましたよ」
肩を落とす。
「でもちょっと、着替えたり、シャワー浴びたいんで、あとでいいですか?」
言ってそれとなくその手を剥がすと、
名前を呼ばれる。
そのあと何度も呼ばれる。
「はいはい!」
呼ばれるたびに声をはりながら、言った事を済ませて、まだ夜にもなっていないのに、またその横に潜り込んだ。
潜り込むと同時にへばりつかれる。
あ、薬飲ませるの忘れた。
と思った時には遅くて、起き上がろうにも接着剤のようなユノに、諦める。
「あの」と言いかけて、それも断念する。
もう寝息が聞こえている。
「はあ……」
どうするんだ、コレ。
安らかな寝息を聞きながら、少し首を起こして、胸元に置かれた顔を見た。
—――泥棒。
丸一日、剃ってないしな……。
思いながら、天井を見上げて、考える。
本当に決めないと。
どうするか。
コレを。
只今17時58分(ユノの退役まで485日)