夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「Let's go to the 遊園地!3」ドンヘ×ウニョク

Let's go to the 遊園地←前回までのお話




「それは……どういう風に?」



若干緊張した様子で園長は続けると、係員は双眼鏡で見ながら、「その……」と、また言葉を詰まらせる。


落ち着かずに園長が怒鳴った。



「早く言わないか!」



半ばやけに係員が口を開く。



「一人がっ、恍惚の表情を浮かべています!」



「もういい!かせっ!」



双眼鏡を園長が奪い取った。


暫く眺める。



「……ほんとだ」



園長が呟いた後、二人とも沈黙した。



――その頃、観覧車の中では。



俺は感動で目を瞑っていた。


これはハグだけどハグじゃない!そんな軽くない!


あのヒョクチェが今俺の腕の中にいる!



「……ドンへ、ちょっと変じゃない?これ」



「あ、すいません」



俺は腕を離した。


ちょっと、調子乗っちゃった。
危なかった。


ヒョクチェは笑って、そのまま俺の隣に座って、下を眺めた。


色の抜けた白い髪の後ろ頭。


……触りたい。


いつものように何気なく触りたい!


触って、それにキス……


ダメだって、だから変な事考えるなって、俺!


でも密室空間だよ!


閉じ込められた空間にヒョクチェと二人きり!


考えるなって方が変だよ!





「頭を抱え込んでる」



「パニックに陥ってるんですね」



「ああ、なんてことだ。こんなことが起きるなんて……やはりあの安い業者に頼むんじゃなかった」



持っていた双眼鏡を隣の係員に渡し、園長はうなだれた。その白髪頭は最近更に薄くなってきている。



「しかし、園長!この安い入園料ではあれが限界ですよ!」



渡された双眼鏡を振り上げて、係員は声を張り上げる。



「客を恐怖におとしいれて……わしは……園長失格だ……」



ずるずると園長はその場にへたりこんだ。



「園長!」



「子供たちの笑顔が見たくて……わしは……」



「園長!しっかりして下さい!」



普段から尊敬している人間のうちひしがれた姿に係員は懸命に呼びかける。



「みんなの笑顔が……見たかっただけなんじゃ……」



「園長!今は彼らの安全だけを考えましょう!」



係員の言葉に園長はうつろな顔を少し上げた。



「そうだ。彼らは……彼らの様子はどうだ?」



係員は神妙に頷くと、双眼鏡をさっと目にあててから叫んだ。



「めちゃくちゃ笑顔です!!」



「なにい!!」



力強く園長は立ち上がった。















つづく

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