夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「チャンミンくんの恋人26」ユノ×チャンミン


はじめてユノとキスをした。


しかしこのキスは、深く考えるにはあまりにもささやかじゃないかな。


顔を離した俺を見上げて、この口約束に虚しさを覚えだしたのか、寂し気な表情が混ざり始めた。


じゃあ、と。



「これで恋人同士ですね」



と言ってみた。


俺を見つめていた目が丸くなった。


明るさが戻る。



「浮気するなよ」



得意そうに言われた。



「束縛やめて下さい」



言うと、大口開けて笑った。


全部視界に入ると言うのはそういうことなんだな。


俺はユノの表情がこんなに豊富だと改めて知った。


いや、元から豊富だったかもしれないけれど、


見たことない顔もあったから。


見逃していたのか、見せたことがなかったのか。


この大口開けて笑っている姿は良く知っているけれど……



同じ髪型で、この距離で、キスまでして、なんか小さくて、



自分を少しちぎって作った分身みたいだ。



恐ろしい。



でも嫌な気はしない。



ユノは誰よりも慣れ親しんだ人間だし、今はとても小さいから。



「ユノ、顔洗いますか?」



「うん」



口角を上げてされた返事は、何となく少し甘えた声だと思った。


お湯を入れた小皿を持ってきて、そこに置く。


自分はベッドに腰をかけた。


屈んでぱしゃぱしゃと洗うユノに、デスクの奥に置いていたティッシュを取って出した。



「気持ち良かった」



笑って顔を拭いている。



「今日ハンカチに着替えなくていいの?」



ティッシュを持ったまま、俺を見た。



「……着替えたい」



「使い道があって良かったですよ」



日本でしか使わないのに、すごい量あるし。



持って来て「脱いで」と言うと、なぜか俺の顔を見上げて、戸惑った顔をした。



「なんですか?」



その顔が赤くなる。



「いや、別に」



ユノには下着がない。でもこうなってからはずっとその状態で過ごしているし、

今更だろう。

もう慣れた着せ方をする間中、ユノは俯いていた。



「じゃ、寝ましょう」



ラッピングされたユノが、立ったままそう言った俺をじっと見上げた。



「なに?」



俺の顔に向かって、両手を振るから背中を曲げて屈んだ。


まだ手を振るから、さっきと同じように更に顔を近づける。



あ、またキスされた。



目と鼻の先でユノが可笑しそうに笑った。













つづく

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