「夢の続き53」ユノ×チャンミン
『カレーの王子さま』を仲間に入れた俺達は野菜コーナーに来ています。
「しかし、ルーがあればカレーができるなんてすごいな」
ルーのパッケージを見ながら、キュヒョンが後ろで呟いている。
「それでもにんじんとじゃがいもとたまねぎと肉は入れないと、日本のカレーっぽくならないと思うよ」
じゃがいもをかごに放り込みながら俺が言う。前にいたユノがブロッコリーを手に取っている。
「ユノさん、それも入れたいんですか?」
カレーに入ってるのは食べたことないけど。合わなくはなさそうだ。
「さっきシチューの絵に書いてあったから。体に良いかな?」
「好きなんですか?カレーに入れてみていいですよ。合うかも」
「あ……いや。キュヒョンに野菜を……」
とユノがぽつりと呟いた。その言葉に反応した俺と目が合った。
「あ、もちろん!チャンミンと店長にも!」
ユノが視線を泳がせる。
「なに?ブロッコリーいれんの?そんなん入ってるの俺は見たことないぞ」
後ろからキュヒョンが口を挟む。慌ててそれを戻したユノを横目で見ながら、後ろに言う。
「日本でも、カレーにはいろんなもの入れて、オリジナルのを作るみたいだよ」
「へえ。どんなもの?」
ユノとキュヒョンが俺に注目した。
俺はちょっと得意げに人差し指を立てた。
「例えば、さっきのパッケージに書かれてたようなフルーツとか、あと、チョコレートとか、調味料なんかも入れるみたい」
二人が感心したように頷く。
「だから、結構何でも合うのかもしれない。せっかく自分達で作るんだし、良いと思うものをいれてみようよ」
と俺は言った。二人の目が面白そうに光る。
「よし、俺はごま油にしよう。あれはラーメンにも合うからな。取って来よう」
「い、イチゴ入れてみる!」
蜘蛛の子散らすように二人が俺の目の前から消えた。
只今19時23分(ユノの退役まで469日)