「夢の続き51」ユノ×チャンミン
「いや、ちょっと待て」
キュヒョンが笑い終える。
「ベースが辛かったら、それなりの辛さにはなるだろ。俺は、日本の激辛ぐらいはいけるだろうけど……」
と言って、隣のユノを見た。
さっきまで笑ってたユノが、キュヒョンの顔を見て段々と不安そうな表情に変わる。
「分かったよ。カレーのルーはユノさんに選んでもらおう」
「え……!だ、大丈夫だよチャンミン!俺はみんなが美味しいのがいいから!」
遠慮するユノを引っ張るようにして、とりあえず俺達はカレーコーナーに来た。
「おー!さすが日本のカレー!すごい品ぞろえだな」
料理に興味ないキュヒョンも歓声を上げた。
これを機にこいつもちょっとは料理するようになればいいけど。
次から次へ箱を手に取るキュヒョンの横で、ユノは何回か来てるのか、気になるのがあるらしくて、さっきから同じ場所にいる。
そういや、お菓子食べたことないって言ってたな。そんなことあるのか。
そう言われても可笑しくないけど、お菓子だけにね。
ふふふ、俺も日本語の冗談が考えられるようになってきたな。
「なんだよ?」
キュヒョンが箱を持ったまま俺をじっと見ていたから言った。
「いや、何でか今お前をここで消さないと、って戦国武将みたいな気持ちになったんだよな。可笑しいな」
お菓子だけにね。
「やっぱり一太刀浴びせたい」
「やめろって」
「ね、ねえ。これはどうかな?」
ユノが俺とキュヒョンに声をかけた。
これ、と言って片手で俺達に見せて来たものは、
……りんごとハチミツの絵が描かれていた。
「……違うな」
キュヒョンが言った。
なかなか、こいつも良く見ている。
「違うな」
と俺も頷いた。
そう、中辛のバーモントカレーとかいう有名そうなこのカレーではない。
「ユノさん、あなたがずっと見ていたのは、それじゃなくて……」
これだあっ!!と言って、俺はさっとそれを取って、俺達の間にさらした。
只今18時58分(ユノの退役まで471日)