「DOKI☆DOKI☆らぶ♡3~出会いは突然のハンカチに包まれて~」シウォン ユノ チャンミン キュヒョン ミノ
~~~~前回までのあらすじ~~~~
男子校に通っているシウォンはなんと女の子!同じクラスに転校してきたシム・チャンミンはとっても喧嘩の強い「殺しのバンビ」☆彼のせいで、トーストを鞄に直に入れて、バターまみれにしちゃったこと、まさかユノ先生に知られちゃったっ!?学園のアイドルで友人のミノ、ライバルの学級委員キュヒョンも交えて、シウォンのDOKI☆DOKI☆学園生活はどうなるのっ!?☆
「姉ちゃん。飯食えよ」
「いらないっ!」
「今日、姉ちゃんの好きなしゃぶしゃぶとワッフルだよ?」
何その組み合わせっ!俺の好きな物だけど、おかしいジャンっ!でも食べたいっ!
「……後で行く」
「ほーい」
テミンが階段を下りる音が聞こえる。
っもう!
涙が止まらないよっ!
ユノ先生、俺が鞄にパン入れてバターでべたべたにしたこと知っちゃったかな?
アイツが大きな声で言うんだもんっ。ひどいよっ!
でもダメっ!こんな泣き虫っ、ユノ先生に嫌われちゃうよネっ!
「あ、姉ちゃん」
「あらら、シウォンちゃん、お目目真っ赤じゃない」
「シウォンはまたユノ先生か?」
「ねえ、パパ。やっぱり女の子が男子校なんて向いてなかったのかな?」
「ははは。そんなことでシウォンは泣いてたのか。元気出しなさい。ほらママのワッフル美味しいぞ」
パパがワッフルに生クリームと大きな苺を乗せてくれた。
「わっ、おっいしー!!」
「あらあら、鳴いたカラスがもう笑ったわね」
「そうだ。シウォンはどこから見ても男の子なんだから、気にするな!」
「っもう!パパのばかばかっ!深く傷つくぅー!」
ぽかぽかとパパを握りこぶしで軽く叩く。
「ほら、姉ちゃん、しゃぶしゃぶも食えよ」
「っもう!組み合わせオカシイんだから!」
あははとみんなで笑いあった。
ご飯を食べ終えて、部屋に戻る。
ベッドの端に腰掛けて、足をぶらぶらさせた。
鞄……
今日、宿題できないナ。
ユノ先生呆れちゃうかナ。
ユノ先生は、本当に恰好いいんだ。
世界一のシウォンの王子様。
勉強机の上に置いてある宝物のハンカチを、眺める。
ユノ先生に会ったのは、中学三年生の時だった。
休日に、良く行く雑貨屋さんで可愛いわんちゃんのヘアピン見つけて、帰る時。
今よりは少し髪も長くて、すごく可愛いヘアピンが嬉しくて、
そのことばっかり考えてた。
「君。ハンカチ落ちたよ」
――出会いは、突然だった。
え?私?
あっ、いけない!本当だっ!
「はい。すごく可愛いハンカチだね」
大好きなお花がいっぱいついたハンカチを、
眩しいくらい綺麗な笑顔で拾ってくれた。
一瞬で、恋に落ちちゃった。
「あっ、あのっ!お名前をっ!」
通り過ぎようとした先生を、呼び止めた。
振り返って、にこっと笑った笑顔は、どんなアイドルよりも爽やかだった!
「俺の名前は、ユノ・ユノだよ」
ユノ・ユノ……
「じゃあね」
「まっ、待って下さい!あとっ、年齢、住所、職業、恋人の有無もっ!」
あの時、
ちょっとボーイッシュな恰好してて良かった。
大好きなピンクのパーカーにジーンズ。
フフッ、可笑しいんだっ。
そのおかげでユノ先生、俺のこと男の子だと思ったみたい。
「君、中学生なんだ?俺、あそこに見える高校の教師だから。もしかしたら君を教える日が来るかもね」
そう言って微笑んだ。
――男子校だった。
でもパパの経営してるトコ!
もう、これは行くしかないと思った。
「あれ?君、シウォン君じゃないっ!本当にここに来たんだっ!!」
入学初日に俺を覚えててくれたユノ先生。
あの日から、シウォン。
ユノ先生の「オヨメサン」に……なりたいんだ。
なんてねっ!
鞄の中バターでベタベタな女の子なんて相手にしてもらえないよネっ。
「やだ……また涙が……」
その時っ☆☆
コツンっ!!
窓になんかぶつかったっ!
ここ二階だヨっ!
「なにっ!コワイっ!」
思わず立ち上がって、ぎゅっと自分の体を抱き締める。
するとっ☆☆
コツンっ!!
なにっ!何なのっ!
何か当たってる?!
恐る恐る窓の外を見ると、
「あっ!」
窓を開ける。
「おっす」
そう言って、顔を背けながら、塀の前の道路で、ワサワサと後ろ髪をかいている、
シム・チャンミンがいた。
「なっ、何の用っ!?」
ってゆーかこれがパパの部屋だったらどうしてたのっ!!
しかも良く見たら俺より髪長いんだ!
「あ?なに、お前また泣いてたの?」
「なっ!」
慌てて、頬を手で拭うっ。
「泣いてなんかないっ!ってゆーかもう夜だヨっ!何なのっ!」
「俺、あんま道分かんないから迷った」
口を尖らせて、背けた顔が、心なしか赤く見える。
え、じゃあ今まで、俺の家探してたってコト?
ナンデ?
「これ」
「あ」
俺の……鞄っ!
「受け取れよっ!」
「えっ!ちょっ!ヤダっ」
ガッシャーン!!!
ああっ、俺の部屋の窓ガラスがっ!
「やっべっ!!」
しかも、逃げたっ!!!
☆つづく☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「チャンミンくんの恋人」の更新が今日中にできなさそうだったので、こちらを先に。