「夢の続き2」ユノ×チャンミン
「あの、とりあえず警察呼んでもいいですか?」
「なんで!待って!」
目を丸くさせている。
「だって俺あなた知らないし、酔って記憶飛ばした記憶もないし」
おれの頭が可笑しくなければ。
「服も着てないし」
と、付け加えると、今更気付いたのか真っ赤な顔で慌てて前屈みになる。
「……チャンミン、服ちょうだい」
「さっきからチャンミンチャンミンて、あなた何で俺の名前知ってるんですか?俺あなたのこと全然知らないですよ」
「俺はチャンミンのことなんでも知ってるよ!」
警察ください。
携帯電話に手を伸ばす。
「ま、待って!分かった!」
画面を操作しながら一応待つ。
「俺も留学生!」
「韓国の?」
「そうそう!」
俺にむかって大きく頷く。
「学校どこですか?」
「え!」
声を上げたあと、片手を顎に置いて考えている。
また操作する手を動かした。
「ま、待って!まだ決まってないだけ!」
「そんなことあるんですか?」
「し、下見?」
俺に聞くな。
「へー、じゃあ留学のために、下見でここ、東京に来たと」
棒読みで言った。
「そう!それ!」
「で、その人が、見ず知らずの俺の部屋で、俺のベッドで、裸で、寝てたと」
白い目で棒読みする俺に口をパクパクさせている。
何も言葉が出てこなかったのか、黙ってしまった。
溜息を吐いて立ち上がると、ビクッと体を強張らせて不安そうな目で見上げられる。
無視してクローゼットを開けた。
適当にトレーナー上下を出す。日本の部屋は寒い。下着は……と思って振り返る。
「下着は?」
「……ない」
どーゆーことだよ。
舌打ちして睨むと、さっきの不安そうな目に少し期待が混ざっていたのが、また戻る。
俺の一つ捨てるしかない。
仕方なく自分のを出して、一式その前に置いた。いいのか確認するように俺を見る。
「早く着てください」
そう言うと、嬉しそうに着はじめた。
本当になんなんだこれは。
只今1時25分(ユノの退役まで515日)