夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「夢の続き34」ユノ×チャンミン


はあ。


いい湯だ。


冬は温泉だな。


やっぱり日本に来たからにはこういう「露天風呂」って言うんですか?


いいよ、最高。


一年前にキュヒョンと来て以来だな。


うん。


でも、これちょっと熱くないかな?


ちゃんと薄めてる?


源泉まんまじゃない?


だってさっきまで一緒に入ってたニホンザルの一家も遠くから心配そうに俺を眺めてる。



いや、マジ、




「あっついんだよっ!!」




胸元の塊がびくっと動いて、離れた。


目を開くと、首を起こしたユノが、呆然と俺を見下ろしている。


一瞬顔を引いたのも構わず、手を伸ばして、剥がれかけのアレを剥がしてから、
手のひらを当てて言う。


「おはようございます」


自分の額から離れていく手を瞬きしてユノが見る。


「お、おはよう、チャンミン」


言いながら、そろっと体を俺から離す。


「えっと、チャンミン、俺、あの……」


その一人称を聞いて、小さく息をつく。



熱は大分下がってた。



峠は越したらしい。





「ユノさん。飯食って薬飲まないと。俺かなり腹減りました。


「あ、うん」


久しぶりだな。この解放感。


これならなんとかなるだろうか。




「それお粥?」



ベッドから出て、こたつの上に置いたままのビニール袋から店長に貰った粥のパックを取り出すとユノが聞いてきた。


「店長からです」


「え、そうなんだ!嬉しい。温めるの?」


「そうです」


と、言って台所に行こうとすると、ユノもついてくる。


「こたつにいて下さい」


「大丈夫。もう元気」


にこっと俺に笑った。久しぶりにその笑顔、見たな。


でもついて来られても何もすることないんだけど。
ずっとついて来たがったのを思い出す。
まあ、まだ今も熱ありそうだったし。



お粥はすぐに温まったけれど、ユノは俺が食べるインスタントラーメンを作り終わるのも面白そうに見て、二人同時に食卓(こたつ)についた。


インスタントラーメンを食べながら、スプーンでお粥を食べるユノを見る。


一口食べて、


「へえ」


と、声を上げた。


「美味しいですか?」


「うん」


俺に頷く。頷きながら、ユノが「ん?」と声を出した。


「今日は休み?チャンミン」


ラーメンを食べ終わって、俺はユノが食べるのを見ていた。


「そうです。日曜日なんで」


「あ、今日、日曜日か。そっか」


そう言って、ユノがまた口に運ぶ。食べながら、ユノが困ったような顔をして、頬を赤らめた。


「チャンミン、なんでそんなに見るの?」


「いや、普通の会話をしてるのが新鮮なのと……少しまともになって良かったなと」


ユノが食べる手を止めて、俯いた。


「チャンミン、ごめん、本当に迷惑かけちゃった」


「まあいいです」


何となく俺にも原因がありそうな気がするし、迷惑かけているのは風邪に始まったことじゃないです。


ユノが俯いたまま、喋り続ける。


「俺、実は昨日の熱があった時、良く覚えてなくて」


そうでしょうとも。あれが正気だったら、俺が今から言おうとしていること言えないです。


「ユノさん」


ユノが顔を上げる。


俺は息を吐いた。


これは、決断と諦めの溜息。


「冷蔵庫に苺のケーキがあります」


廃棄のだけど。


「え!ケーキ!」


その目が輝く。


「それから」



一瞬、躊躇して、でも口にした。




「俺と住みましょう」







只今9時01分(ユノの退役まで484日)

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