夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「Mi envulti vin en tiu profanda forsto.4」ユノ×チャンミン


同じ学部のチョン・ユノはあの汚らしいマットのベッドに、腰をかけているようだった。




「何で……そこにいるんですか?」




「チャンミン、水、持ってない?」




僕の質問に答えずに、質問を返された。




水。




「ありますよ」




背負っていた、中身の殆ど入っていないリュックを下ろして開く。



入っていた自分の携帯電話の明かりもつけた。




「どうぞ」




2リットルのペットボトルは、ここまで来ただけで既に三分の一減っている。




「チャンミン、一口だけ飲むから」




その言い方に、違和感を覚えた。




「何口でもいいですけど」




やはり座っている。



昨日見た、白いシャツだった。




ごくっとその喉に入っていく。



あ、口をつけた。



自分はつけないから、少し戸惑う。




「やっぱりもう一口飲んでいい?」




「どうぞ」




同じ事が繰り返された。




「ありがと」




自分が持っていた蓋を閉める前に、飲もうかと思ったけど何となくやめた。




でも、その飲み方が生々しくて、この人は実際にいる、



生身の人間だと思えた。




「じゃあ、ユノ、出ましょう」




なぜこんな状況に陥っているのか、全ては後だ。




二人なら、この真っ暗な闇の中でも心強い。




逸る心臓を抑えて、リュックを背負った。




目に入った腕時計の時刻は、やはりさっき見た時から二時間も経っていない。




それなのに、もう夜みたいだ。




「出られない」




その答えでも教えるように言われた。




動きを徐々に停止する。




「チャンミン、両側の壁を見たら、その携帯電話、節電モードにして切って」




手の中で、少し熱を帯びたものを握って、




その台詞を反芻しながら、横を向いて、ゆっくり入口を照らした。




ばく。




心臓が、鼓動した。




そこまで歩いた。




恐らく鉄でできていたドアは最初からどの部屋もなくなっていたけれど、




目を疑った。




その空洞の先には、廊下がなかった。




理解が出来ずに携帯電話のライトだけでその先を照らす。




一度息を吐いた。




浅い呼吸を知覚しながら、呆然と眺める。




そこには、




入口で繋がった部屋があった。




後ろを振り返る。




そして、また正面を向いた。




入口の向こうに、




鏡に映したように同じ部屋がそこにある。




忙しなくなる息遣いと共に、すぐさま、ユノの正面を通り過ぎ、




さっきまで、




鉄パイプの柵がついた小さな窓があった壁に向かう。




窓はあった。




でも、




そこには、入口と同じく、




それを境に鏡に映したような、




この部屋と同じ部屋が窓から見えた。





そして、その奥に見える入口には、





部屋のような、ものが見える。





また後ろを向いて、ユノの前を通る。




もう一度入口で繋がった部屋を覗く。




入る勇気はないけれど、その部屋の奥の、




自分の背後と全く同じに見える窓の向こうは、




外じゃない。



きっと、窓で繋がった、




この、空間だ。




光が、




届かないわけだ。









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