ミノ子の憂鬱15 ユノ×ミノ
さ、頑張りましょ。
って、男いないじゃない。
しかも席くっつけられないの?
「ミノ子さん?」
「あ、はい」
待って。最強チャ美の威圧感半端ないわ。
「初めまして、最強チャ美です。私の隣座って。もうすぐしたらトイレから男戻って来るから」
「あ、私ウニョ代と」
「いいから隣座って。背高い同士の方が目立たないでしょ」
それなら一層ウニョ代の隣の方が良いんじゃない?
でも、もうあの子あっち座っちゃってる。
「……じゃあ、失礼します」
「どうぞ。あなたイケメン好き?」
「え?」
「あっちの席とこっちと一人ずついるから、こっちはあなたの前に座ってもらうけど、いい?」
「あ、私はそんなのはどうでも」
「嫌じゃないなら決定ね。じゃ、楽しくやりましょ。来たわよ」
なんか良く分からないわね。
確かにイケメンが二人いるけど、私にはユノ課長がいるし。
って、いないんだけど。
「ミノ子さん!食べてますか!」
「あ、ええ」
……前の男、確かにイケメンだけど、あの顔あんまり好みじゃない。
「俺、ミノ彦って覚えてくれましたか!ミノ子さんに名前似てますよね!後で連絡先教えて下さい!」
唐突過ぎだし。
この人まさか私のこと気に入ったのかしら……そんなことないわよね。
でもなんか、ユノ課長と身長同じ位に見えるわ。
それ……イイ!
女はそういうのでときめく生き物なのよ!
でも、
じゃあ私とも同じじゃない。
……。
それ微妙ね。
それよりこのイケメンが万が一私のこと気に入ったら、最強チャ美もス保も気に入らないでしょ。
……。
今思ったけど、
最強って苗字かなり変ね、ふふ。
つづく