夢の続き

東方神起、SUPERJUNIOR、EXO、SHINeeなどのBL。
カテゴリーで読むと楽です。只今不思議期。

「夢の続き33」ユノ×チャンミン

「じゃあベッドに入って下さい、ユノさん」



俺は片膝を立てて座って、ベッドに背をもたれて項垂れているユノに言う。


「ちょっと?」


肩をゆすると、気が付いたように顔を上げて、俺に笑いかけようとする。



「……つかまってください」



天を仰いで言いながら、腕を掴んで起こす。
重すぎて、ベッドに落とすように横にさせると、かがんだ上半身を起こそうとした俺の腕の裾を掴まれる。


ユノを見る。



「チャンミンと……一緒に寝る」



「……それはもう、良くないですか?」



と言っても、ユノはうつろな目でこっちを見上げたまま、何も言わず掴んで離さない。



俺の熱が上がるぞ!



眉間に皺を寄せるけど、ユノはこっちをぼんやり見るだけだ。



「分かりましたよ」


肩を落とす。


「でもちょっと、着替えたり、シャワー浴びたいんで、あとでいいですか?」


言ってそれとなくその手を剥がすと、



名前を呼ばれる。


そのあと何度も呼ばれる。



「はいはい!」


呼ばれるたびに声をはりながら、言った事を済ませて、まだ夜にもなっていないのに、またその横に潜り込んだ。


潜り込むと同時にへばりつかれる。



あ、薬飲ませるの忘れた。



と思った時には遅くて、起き上がろうにも接着剤のようなユノに、諦める。



「あの」と言いかけて、それも断念する。



もう寝息が聞こえている。



「はあ……」


どうするんだ、コレ。


安らかな寝息を聞きながら、少し首を起こして、胸元に置かれた顔を見た。



—――泥棒。



丸一日、剃ってないしな……。



思いながら、天井を見上げて、考える。



本当に決めないと。



どうするか。




コレを。








只今17時58分(ユノの退役まで485日)

「ツンデレ」ユノ×チャンミンの短編

今日、夕方には収録が終わって、家に帰ると、ユノヒョンからメッセージが来ていた。


俺の家で一杯飲みたいと。


さっきまで一緒にいたのに。


わざわざここに来るのか。


珍しいな。


珍しいから、O.K.してみた。


高校の時の同級生に会うとか言ってなかったかな。


まあ来るなら、お酒買って来てもらうよう書いとこう。


と思ったら、インターホンが鳴った。


え、マジで?早すぎない?


さっきから10分しか経ってないけど。


まあいいか。



「仕事忙しいみたいで」


と今日会う予定だった友達の話をしながらヒョンはうちに入って来た。


ヒョンがドタキャンされるなんてこともあるんだ、


と、ちょっと笑った。


「あ、笑わないでよ」


「ヒョン。出前取りますか?」


「うん。チキンがいいな」


「いいかも」


「あ、そう言えば。この前言ってた映画のDVD買った?」


「ああ。ありますよ観ますか?」


観ながら、チキン食べて、うちにあったビールとワインを飲んだ。


ヒョンは赤くなるけどそんなに弱いほうじゃない。


でも泊まりたがった。


珍しいな。


珍しいから、O.K.してみた。


「悪いね、チャンミン」


「いや、いいですけど。何かあったんですか?」


「……何もないよ」


「なに?何があったか気になります」


ユノヒョンが黙ってしまったので、今日はここまでか、と俺は思った。


「ねえ、チャンミン」


「何ですか?」


シャワーも浴びて、すっかり寝る準備な俺達だ。


「あのさ」


すごく言いにくそうだけど、俺はじっと待っている。


「あの……さ」


なかなか言わないから、急かすようにチラッと時計を見てみる。


「あの!一緒に寝ない!?」


俺は何も答えられない。


ユノヒョンの顔は真っ赤だ。


「そんなことヒョンが言うなんて、珍しいですね」


とだけ俺は言った。


「え、あ……うん」


二人の間に沈黙が訪れる。


リビングのソファーに座っている俺は背もたれに肘をついて頭を支えた。


支えながら、斜め横のソファーに座って顔の前で両手を組んでる真剣な顔のヒョンを見る。


まあいいか。


珍しいからO.K、するかと思ったら、ヒョンが俺を見た。


「付き合って欲しい」


と、俺に言った。


「どの付き合うですか?」


と、俺は聞く。


「恋人になって。チャンミン」


と、ヒョンが言った。


俺は思った。


気付かれてること、ずっと分かってたくせに、



やっと言ったか。



でもこんなに、必死になってるヒョンなんて、


珍しいな。


でも珍しいからじゃなくて。



俺の気持ちも気づかれてるのを知ってるから、



「言わなくても返事は分かるでしょう?」



と、俺は言ってみた。


でも、それはなぜか却下されたので、仕方なく。



「O.K.ですよ」



と言ったら、ヒョンが両手で顔を隠して照れた。



こんなヒョンよりも、




嬉しくてちょっと泣いちゃってる俺は珍しいよね。





終わり

「夢の続き32」ユノ×チャンミン


「『ユノ』は来なくてもいいです。着替えててください」



ユノが黙ったから、バスルームに向かう。


さっさと浴びてしまおう。


「チャ……ミン」


振り返る。同じ体勢のまま、ぼうっと座っている。


この人意識あるのかな。


でも入らないと、これから俺はバイトだ。


シャワーを浴び終わると、やっぱりユノは着替えていなかった。
仕方ないので着替えさせて、簡単に歯も磨いてやる。誰かの看病なんて初めてで、子供の頃を思い出した。
こんなでかいの子供には見えないけど。
俺が視界に入ると安心するようで、大人しく寝る。
でも台所に立つにもトイレに行こうにも、名前を呼ばれて、そのつど俺は返事をした。


そしてまた風邪薬を飲ませて、
ユノが、寝入ったすきにバイトに向かった。



「チャンミン君、昨日は大変だったね。そういう時は言っていいんだからね」


「いえ、すいませんでした」


そう言って、店長と働きながらも気が気じゃなかった。


俺の日常は一体どうなったんだ!


この数日、あまりにもあまりにもでウンザリする。


でもって俺が「あまりにも」時計を見るから、聞いて来た店長に仕方なくユノの状態を説明した。


「そういう時は言ってって!チャンミン君!はいこれ!」


渡されたのは「お粥のレトルトパック」だった。


「早く帰ってあげて!」


「あ……すいません、店長あの、これも貰っていいですか?」


「いいよいいよ!早く帰りなさい!」


エプロンを取りながら、何となく目についた廃棄品の一つを取って、まだ勤務時間は半分も過ぎていないにも関わらず、帰らせてもらった。


アパートについて、自転車を置く。心なしか急ぎ足で、俺の部屋がある三階までの階段を上がって、足を止めた。


――何アレこわい。


俺の部屋のドアの前で、俯いた男が座り込んでいる。


慌てて駆け寄る。


「ちょっと、ユノさん!怖すぎです!」


ジャパニーズホラーやばい!


肩に手を置いて、軽く叩くと、その顔を上げた。


「チャンミン……」


また力なく笑って、呟く。


「……良かっ……心配した」


目を閉じる。


「閉じるな!!おきて!部屋入りますよ!」


ユノの腕を持ち上げて、肩にかける。無駄にいいガタイが全力でのしかかってくる。


これは俺が倒れる!


部屋に入って、汗もかいてたから、また着替えさせた。



なんでここ数日でこんなにこの男の裸見なきゃなんないのか。





只今15時50分(ユノの退役まで486日)